和田の森(果無山脈)

2001.11.23
荒松(記録)・ボクチャン


 無限の果てまで僕を運んでくれる、そんな不思議な響きのある山脈にあこがれいだいたのは、いつのころからだろうか。
 ハイキング、縦走、岩登りへと山がたまらなく好きであった青春時代の、おそらくは挫折を感じた時であろう。"はてなし"とはそれを連想さす言葉であった。
 果無山脈は、当時のガイドブックには登山道はふみあと程度とあり、十分に若者を魅了するものであったが、あこがれの地もいまでは、明瞭な登山道がありすっかりかわり果てた姿になっていた。しかしあこがれの地を訪れピークを踏めた事はやはり嬉しい。山に魅せられ無事に山行を続けられた事は、ほんとうに幸せであった、これからも細々と続けてゆきたいと思う。
 果無山脈は、西端の行者山から和田の森、冷水山、石地力山、果無峠に至る和歌山、奈良の県境に位置する山脈である、熊野古道の一部として古くから人の往来があったようだ。今回の果無行は、道路事情により果無越からの山行となった。11月23日AM10時岸和田駅でボクチャンを乗せ、愛車ステップワゴンにて果無山脈へと向かう。心配していた交通渋滞もなく快適なドライブである、途中備長炭発見館による。竜神村役場からは、道巾が狭くなり対向車を気づかいながらの運転となるが、サイドミラー係のボクチャンの助けもありPM4時30分無事に山蝉の里キャンプ道に着く。この日の夜は厳しい冷え込みであった、美しい星の輝きよりも暖かい光が恋しい夜であった。11月24日AM5時30分起床、ゆっくり食事をし、日の出を待つ。AM7時30分出発、約15分で果無越に着く。ここから本格的な登りとなる、かなりの急斜面である。ボクチャンのペースに合わせて登る。コースは、あいにくに西斜面の為、汗はかけども体の芯は、冷えたままである。約1時間の登りで尾根道にでる。ここには、あたたかい日差しがある。陽の光が僕をつつむ。傾斜が少しゆるくなったとはいえ、しつこい登りが続く。AM10時20分和田の森に着く。展望のまったくない小さいピークである。ここで少し休憩した後、安堵山に向かう。和田の森から少し下った所で林道に出会う。ここからは、登山道と林道が平行に走っている、登山道がなくなった所から林道にでる。
 どこまでも澄んだ青空は、山をきわだたせ。広葉樹はすでにうす茶色である。昨夜の冷たさが嘘のようなあたたかい光と風の中を気楽に歩く。やがて林道は下り坂になり正面に、冷水山らしき山が現れる。「あれ、安堵山は、?」二人で安堵山のピークを探すが確認できなかった。まったく恥ずかしい話であるが安堵山は、あきらめ同じコースを下る。
 「山は逃げる」とは、若い時によく聞いた言葉である。


(荒松)